Medical Information Network for Divers Education and Research



設立趣旨

2009年 2月14日 設立総会にて承認



趣  旨

 日本国内では、海上保安部等公的機関に属する潜水士や、調査、工事、漁業等の潜水士が約1万人、レジャーダイ
バー認定数は現在まで約137万人、年々6万人前後の新規認定による増加傾向にあるが、実際の活動人数は30数
万人とされている。レジャーダイビング中の潜水事故は、「溺れ」等の他に「高気圧障害」という特異な障害があり、早
急に高気圧酸素治療が必要なケースも増加している。

 また、死亡する確立が高いのも潜水事故の特徴で、この15年ほどの間では年間約50数件前後の事故が報告れ、
死亡行方不明20名前後で推移している。しかし、報告された事故件数に対し、報告されなかった「ヒヤリハット」を含む
事故につながる事例については、ハインリッヒの法則から勘案すれば相当数に上るものと考えられる。
 
 事故者の大半はレジャーダイバーで、その原因は「知識不足」「技量未熟」「体調不良」「不適切な計画」「判断ミス」等
である。また、この10年間では高齢者の事故や既往症がが誘引と見られる事故が増加傾向にある。潜水事故の発生
地域をみると、レジャーダイバーの潜水事故は、静岡県と沖縄県でその98%を占めており、静岡県では事故のほぼ
100%が伊豆半島で起きている。

 事故を減少させるには、ダイバー自らが「適切な知識」「潜在的な危険因子」を理解し、「身体活動能力」と「経験」にそ
った潜水計画の立案、実施することが求められる。静岡県、沖縄県へは全国から潜水者が訪れているため、潜水の安
全に関わる知識、意識を高める啓発活動は、国内のあらゆる潜水士、レジャーダイバーまで拡大して行っていく必要が
ある。また、事故発生時の救命率を上げるには、各地域での関係各署の連携整備を進めると共に、救急隊員・医療機
関において潜水による特殊な障害についての理解を深めることが重要である。

 平成12年から日本高気圧環境・潜水医学会関東地方会により、潜水医学の基礎知識向上と事故防止啓発のため
「潜水医学講座小田原セミナー」が開催され、平成14年から潜水業界関係者が参加し「潜水医学情報ネットワーク世
話人会」を発足しセミナーを年1回開催している。主として神奈川県小田原市にて、レジャーダイバーや、その指導者を
主な対象としているが、聴講者の中には事故者の救助にあたる、消防本部救急隊員、救命士、医師、医事関係者等も
おり、北は青森、南は沖縄から、現在まで9回の開催で約1900名の参加を数える。

 事故発生時の救命に係わる取り組みとしては、のちに「潜水医学情報ネットワーク」を組織する者複数名が係わり、
平成10年より、伊東市消防署、伊東市医師会と神奈川県伊勢原市の東海大学附属病院との間で「伊東市及びその
近隣地域の緊急連携システム」を構築し、運用している。この緊急連携システムは、現在伊豆半島全域にひろがり、ド
クターヘリも参加し、各地域での救命率の向上と後遺障害の軽減等の実績を上げている。

 しかし、今まで以上に潜水事故防止を図るには、普及啓発活動を全国各地で展開する必要がある。また、事故を未
然に防ぐためには高気圧治療が可能な医療機関・専門医や公的機関など、さまざまな専門家の支援を受け事故発生
の原因や誘発因子を明らかにしていかなくてはならない。

 全国各地での啓発活動や、各地域の公的機関や医療機関との連携、支援協力を得るためにも、信用度を増すため
に、本会の「世話人会」を発展的解散し「特定非営利活動法人準備委員会」を発足し、正式に法人格を有することを採
決した。



申請に至るまでの経過 及び 現在

平成10年4月 静岡県伊東市及びその近隣地域に対し、潜水障害発症者等に対する「緊急連携システム」の構築と 
          運用開始
          東海大学医学部付属病院、伊東市消防本部、伊東市医師会協力

平成11年3月 伊東市における「ダイビング事故防止講習会」開催
          東海大学医学部付属病院山本五十年准教授講演

平成11年 7月 「緊急連携システム」に静岡県消防防災航空隊、事故者搬送支援開始

平成11年12月 「緊急連携システム」に神奈川県下ドクターヘリ、事故者の救命処置及び搬送支援開始

平成12年 1月 第1回 潜水医学講座小田原セミナー開催日本高気圧環境・潜水医学会関東地方会主催

平成13年 2月 第2回 潜水医学講座小田原セミナー開催日本高気圧環境・潜水医学会関東地方会主催

平成14年 3月 第3回 潜水医学講座小田原セミナー開催日本高気圧環境・潜水医学会関東地方会主催

           「 潜水医学情報ネットワーク 」発足 事務局を静岡県伊東市内に開設、活動を開始

平成15年 3月 第4回 潜水医学講座小田原セミナー開催潜水医学情報ネットワーク主催

           以下講座開催については日本高気圧環境・潜水医学会関東地方会後援

平成15年 7月 潜水医学情報ネットワークホームページ開設 http://www6.ocn.ne.jp/.minder/index.html

平成16年 1月 第5回 潜水医学講座小田原セミナー開催潜水医学情報ネットワーク主催

平成17年 1月 第4回 日本高気圧環境・潜水医学会関東地方会学術総会

           第6回 潜水医学講座小田原セミナー合同開催

                日本高気圧環境・潜水医学会関東地方会・潜水医学情報ネットワーク共催

平成18年 1月 第7回 潜水医学講座小田原セミナー開催潜水医学情報ネットワーク主催

平成19年 2月 第8回 潜水医学講座小田原セミナー開催潜水医学情報ネットワーク主催

平成19年11月 日本高気圧環境・潜水医学会主催 第42回日本高気圧環境・潜水医学会学術集会において
           ジョイントシンポジウム「ダイビングの現状と課題〜ダイビングの質の改善と事故防止を目指して」
           DAN JAPAN ・ 潜水医学情報ネットワーク 共催

平成20年 1月 第9回 潜水医学講座小田原セミナー開催潜水医学情報ネットワーク主催

           特定非営利法人潜水学情報ネットワーク設立準備委員会設立

平成21年 2月 第10回 潜水医学講座小田原セミナー開催

           特定非営利活動法人潜水医学情報ネットワーク設立総会開催

平成22年 2月 第11回 潜水医学講座小田原セミナー開催

           特定非営利活動法人潜水医学情報ネットワーク 理事会 第1回社員総会 開催

平成22年10月 第4回日本高気圧環境・潜水医学会学術総会における報告講演

平成23年 1月 第12回 潜水医学講座小田原セミナー開催

           特定非営利活動法人潜水医学情報ネットワーク 理事会 第2回社員総会 開催

        6月 第11回日本高気圧環境・潜水医学会関東地方会学術総会へジョイント企画

           「静岡県東部地域発災時における自助・共助・公助を考える」


平成24年 1月 第13回 潜水医学講座小田原セミナー開催

           特定非営利活動法人潜水医学情報ネットワーク 理事会 第3回社員総会 開催


平成25年 2月 第14回 潜水医学講座小田原セミナー開催

           特定非営利活動法人潜水医学情報ネットワーク 理事会 第4回社員総会 開催


平成26年 2月 第15回 潜水医学講座小田原セミナー開催

           特定非営利活動法人潜水医学情報ネットワーク 理事会 第5回社員総会 開催


平成27年 2月 第16回 潜水医学講座小田原セミナー開催

           特定非営利活動法人潜水医学情報ネットワーク 理事会 第6回社員総会 開催





主たる支援団体

           1 日本高気圧環境・潜水医学会 関東地方会
           2 一般社団法人 日本高気圧環境・潜水医学会
           3 日本高気圧環境・潜水医学会 北海道地方会
           4 九州高気圧環境医学会
           5 財団法人 日本海洋レジャー安全・振興協会 DAN JAPAN






Top Page